コタツで課題図書~おとなの課題図書2019冬~

掲載日
2019年1月14日

三島市立図書館企画展示「コタツで課題図書~おとなの課題図書2019冬~」

内容
2018年9月から「図書館発 おとなの課題図書」の展示を行っています。みなさまからの投票によるランキング結果も発表しました。→投票結果はこちら
さらに1月12日から、図書館職員が新たに一人一冊を選び、本とコメントを紹介する展示を追加しましたので、ぜひご利用ください。


請求記号 書名 著者名 出版社 コメント
019.53 絵本の記憶、子どもの気持ち 山口雅子 福音館書店 著者が講師をしていた大学の学生に「幼いころ好きだった絵本」「思い出に残っている絵本」についてレポートを書いてもらいました。初めは失われたと思っていた絵本の記憶も、実物に出会ったとたんに鮮やかに思い出され、読んでもらった声や、周りの状況まで甦ります。子どもの頃だったらうまく表現できなかった気持ちや感覚も学生になった今では、詳しく語ることが出来るので、子どもがどう絵本を見て感じているのかがよくわかります。
164.3 ギリシア神話を知っていますか 阿刀田高 新潮社 難解なギリシア神話を阿刀田節で面白楽しく読み解きます。「知っていますか」シリーズの最初の一冊。大人の教養満載の夢物語。ギリシアの神々の一途で自由奔放な生き様は、人間のスケールでは計り知れないものがある。ある時は野望に、ある時は正義に、またある時は欲望に満ちた泥沼に魅かれるのはなぜか・・・有名な「トロイの木馬」や心理学のエディプス・コンプレックスの基になった「オイディプス」の話や「パンドラの箱」など、どこかで聞きかじった言葉もあちらこちらに登場。知っていますか最新作は『漱石を知っていますか』こちらも乞うご期待。
198.24 置かれた場所で咲きなさい 渡辺和子 幻冬舎 よくお勧めされる本ですが、私のようにこの題名に反感を覚えてまだ読んだことがない方もいるのではないでしょうか?一度手に取ってみて下さい。人生を良くするヒントが詰まってます。
210.4 陰謀の日本中世史 呉座勇一 KADOKAWA 学生時代、日本史が壊滅的に苦手でしょうがありませんでした。苦肉の策として、歴史小説を読むことで何とか乗り切ったのですが、お恥ずかしいことに私の頭の中は今でも事実とフィクションがごちゃまぜです。「本能寺の変」と聞けば、陰謀うずまく人間ドラマが頭に浮かぶのです。この本は、「史実」を丁寧に検証し、わかりやすく示してくれるだけでなく、私達が好んでとびつきがちな「ストーリー」を疑うことを教えてくれます。「事実は小説より奇なり」。でも、フィクションとしての歴史小説はやっぱりおもしろい。
361.4 影響力の武器-なぜ、人は動かされるのか-第3版 ロバート・B.チャルディーニ 誠信書房 ブルーでインパクトのある表紙。何が書かれているかちょっと疑問に感じますよね。これは人を動かすテクニックが社会心理学の面から数多く紹介された本です。セールスマン、募金勧誘者、広告主などの承認誘導のプロたちのテクニックの方略から「承諾」についての人間心理のメカニズムを解明。無意識のうちに私たちも操られています!社会人の方々だけではなく、大学生のみなさんにもご一読いただきたいおススメ本です。
361.64 世代の痛み 上野千鶴子 雨宮処凛 中央公論新社 団塊世代の東京大学名誉教授である上野千鶴子と団塊ジュニアの作家、雨宮処凛による二つの世代の親子関係を巡る対談。未婚、親子、格差、介護などの様々な問題を抱えている世代はどのようにして現代社会を生き残ればいいのか。誰もが弱者になりえる中、二人の対談を通して具体的に生きていくヒントを貰うことができる一冊。
440.4 忙しすぎる人のための宇宙講座 ニール・ドグラース・タイソン 渡部潤一[監修]、田沢恭子[訳] 早川書房 宇宙に関するいろいろなことを簡潔に教えてくれる本です。各テーマの話が、ひとつ一つ短くまとめられているので、ちょっとした時間の合間を使って読み進めることができます。手っ取り早く、広く浅く、宇宙のことを勉強してみたい人にお薦めします。
486.45 バッタを倒しにアフリカへ 前野ウルド浩太郎 光文社 苦境の中で研究に打ち込み、緑色の全身タイツに身を包み、「自分もバッタに食べられたい」バッタ博士ワールドに引き込まれること間違いなし。子どもの頃図書館から借りてきた『ファーブル昆虫記』を読み、ファーブルの魅力に虜になり昆虫学者となった。バッタ研究のために単身アフリカのサハラ砂漠のバッタ研究所へ赴任。バッタの研究に打ち込む著者の日々は、プレジデントオンラインでも綴られ、サソリに刺され、砂漠で迷子など死闘を繰り広げ、挙句の果てに無収入の危機におびえながらも、コック付きの砂漠の研究遠征の食べ物の話など、楽しさと、研究への熱い思い満載。
529 足の下のステキな床 今井晶子/著 奥川純一/著 西村依莉/著 グラフィック社 昔からある喫茶店やお店に入ると、床の柄がなんとも懐かしい。“床”は建物の中で傷みやすく、張り替えられてしまい、元の姿をとどめにくいそう。靴と一緒に写した20世紀の少しレトロな床の写真集。素材はタイル、クッションフロア、テラゾー、カーペット。どれもカラフルで素敵な模様。眺めるだけでも楽しいですが、実際に探してみてはいかがでしょう。三島のお店も掲載されています。
590 家族が居心地のいい暮らし 後藤由紀子 あさ出版 お隣の沼津市にある雑貨店「hal」の店主である後藤さん。近くに住んでいらっしゃるだけで、なんとなく身近に感じられまるから不思議です。築50年の日本家屋に住む後藤さんの暮らしぶりは、飾るところがなく、肩の力を抜いて日々楽しんでいる様子がうかがえます。家族みんながくつろげる場所であるために…。家族が暮らしやすく、居心地がいいように…。そんな後藤さんの願いが伝わる一冊です。
596   タカ 考えない台所 高木ゑみ サンクチュアリ出版 毎日の家事をこなす主婦はもちろんのこと、これから自炊を頑張ろうと思っている老若男女すべての方におススメの一冊です。いかに効率よく台所仕事をこなしていくか。それは買い出しの仕方から既にもう私とは違っていました。作者が実践から考え抜いたベストなルールを知るだけでも、“悩まない台所”の第一歩になるかもしれません。是非、パラパラしてみてください。
709.1 知識ゼロからの国宝入門 小和田哲男/監修 幻冬舎 国宝とは、国が指定した国民の宝です。では質問です?Q 国宝は何点ぐらいありますか?Q もっとも小さい国宝は?Q 国宝は誰が決める?Q 国宝所有の最も多い都道府県は?Q 国宝を最も多く遺した人物は?勿論、この本にはすべての答えが載っています。しかし、お勧めしたい理由は、それぞれの国宝の持つ歴史や物語を知ることができるからです。専門家だけではなく、万人に通じる魅力がそこにこそあると思います。国宝にきっと会いに行きたくなります。
723  ナカ 怖い絵 中野京子 朝日出版社 ドガ、ムンク、ゴヤ…有名な西洋絵画をテレビで見ることも多いのではないでしょうか。しかし、その中には恐ろしい背景を持つ“怖い”絵も存在するんです。美しい少女、長閑な風景、緻密な美しい絵画の隠された秘密が覗けます。中野京子さんの分かりやすく面白い解説で、絵画を見るのが楽しくなる一冊です。続きのシリーズも合わせてどうぞ。
814.5 似ていることば おかべたかし/文 やまでたかし/写真 東京書籍 「明らむ」と「赤らむ」、「制作」と「製作」、「糸こんにゃく」と「白滝」など、38組の似ているものや言葉の意味を写真とともに紹介している本です。この二つの違いはなんだろう、と疑問に思った時にこの本を開くと、文字だけではなく写真も載っているのでイメージがしやすく、また、誰かに説明をするときにもおすすめです。
913.6 オカワ ミ・ト・ン 小川糸/文 平澤まりこ/画 白泉社 ルップマイゼ共和国はとても寒い国。この国ではミトンがとても大切にされています。この国の女性は贈り物として色々な想いを込めミトンを編んでいます。波乱の中、慎ましくこの国で一生涯を送ったマリカのお話です。ミトンは人々の心を温かくし、とても優しい気持ちになれる一冊です。
913.6  キタム ターン 北村薫 新潮社 北村薫「時と人三部作」のうちの1冊です。主人公は事故に遭ったはずみで同じ日を繰り返すようになってしまいます。しかし、何度も時間をターンして彼女はあるきっかけを機に元の世界との繋がりを手に入れます。果たして彼女は元の世界にリターンすることはできるのでしょうか?人と同じ時間を過ごす大切さを感じさせてくれる一冊です。
913.6  クルマ 赤目四十八瀧心中未遂 車谷長吉 文藝春秋 身を持ち崩し、流浪の果てに辿り着いた尼崎で独り、牛、豚の臓物を捌き、串を刺し続ける男と、その前に現れた白いワンピースの女。生きる場所を失くした二人の姿を描き出す一文一文に込められた言葉の業の深さと輝きが、読み手の体に痛みを伴って刻み込まれる。この本を読んだ女優の寺島しのぶが、映画化するなら白いワンピースの女、アヤを自分に演じさせてせてほしいと作者に手紙を送り、その後2003年に映画化。こちらも鳥肌が立つほどの傑作。
913.6 コント サクリファイス 近藤史恵 新潮社 「ぼくの勝利は、ぼくだけのものではない」ヨーロッパで大人気のスポーツ、自転車ロードレースが舞台の作品です。主人公は若手の選手で、チームを勝たせるためにエースをサポートするアシストという役割。しかしある時、主人公の才能が開花。アシストの秘めた可能性に気づいたベテランエースが下した決断とは?最後に感動のどんでん返しが待っています。ロードレースの世界を臨場感たっぷりに描く青春ミステリー。現在はシリーズとして5作まで刊行中です。
913.6 ナナカ 七つの海を照らす星 七河迦南 東京創元社 七人の少女をめぐる謎、それぞれの真実に迫る七つの物語。本を開く前から始まる伏線の数々。ラストの物語がパズルの最後のピースのようにはまり、バラバラに見えた七つの物語たちが一つの真実の物語になる。「真実は人を幸せにする」現代社会が抱える課題を背景に、悲しみよりも温かい希望に満ちた、真実を照らし出すミステリー。 
913.6 ニレ TEN (テン) 楡周平 小学館 現代版「信長と秀吉」に近いものがありますが、成長・出世・羨望・嫉妬とさまざまな展開に、目を離せなくなります。
913.6 ヒカシ 探偵ガリレオ 東野圭吾 文芸春秋 ガリレオシリーズの第一作目の作品です。短編小説になっているので長編の推理小説が苦手な人にもおすすめです。
913.6 マキメ バベル九朔 万城目学 KADOKAWA 今や人気作家の万城目学氏は、デビュー前のまだ何者でもなかった時代、この近辺に住まわれ、三島市立図書館にも頻繁に足を運んだとかなんとか…この作品は、著者のそんな悶々とした時代が反映された、静かで重いエネルギーに溢れる隠れた名作。インタビュー集「あの人とあの本の話」(小学館)でもこの作品について語っているので、併せて読んでみては。
913.6 ムラカ 半島を出よ 上・下 村上龍 幻冬舎 北朝鮮が日本に攻め込んできたらを仮想した村上龍による2005年の長編小説。北朝鮮の精鋭数名がプロ野球試合中の福岡ドームを武力占拠。人質である観客の犠牲を日本政府が憂慮していると、数百名の特殊部隊が上陸して合流してしまう…。作中で著者は現在の北朝鮮人は悪人で、日本人は豊かで誠実なのかを訴える。北朝鮮軍の一兵卒の青年が週刊誌のヌード写真を見て驚くと、士官から我々の戦う相手から目をそらしてはいけないと叱責される場面が印象的。第59回毎日出版文化賞及び第58回野間文芸賞を受賞した秀作。
913.6 ムレ しっぽちゃん 群ようこ 角川書店 ペットと飼い主たちとの日常をほんわり描いた心あたたまる短篇小説集。なぜ、ペットの前では大の大人が赤ちゃん言葉を使うのか?自分自身が子供のように振舞ってしまうのか?ペットを飼っている人、飼ったことのある人なら思い当たることの数々。思わずニンマリ、または爆笑してしまうペットあるある小説です。自分はネコ派ですが、個人的には「セキセイインコのぴーちゃん」が面白かったです。
913.6 モリミ 有頂天家族〔1〕 森見登美彦 幻冬舎 京都を舞台に人に化けた狸たちと落ちぶれた天狗の赤玉先生、冷酷な美女弁天による大騒動を森見氏独特の面白い文体で描く、傑作毛玉ファンタジー。面白いことは良きことなり!がモットーの狸の名門、下鴨家の三男矢三郎を中心に、へっぽこ四兄弟が力を合わせ父の死の真相を突き止める逆転劇です。狸の家族愛にほっこりします。
913.6 モリヤ 花野に眠る 森谷明子 東京創元社 のんびりのどかな秋葉図書館にはいろいろな利用者がやって来る。そこで活躍するのが司書。昔読んだ本を僅かな手がかりから探し出すことから、土砂の中から発見された白骨死体の謎解きまで。一見全く関係ない出来事がひとつの真実へとつながっていく、新人司書が奮闘する図書館ミステリー。
914.6  カト にっぽんの履歴書 門井慶喜 文藝春秋 『銀河鉄道の父』が第158回直木賞を受賞した作家門井慶喜さんの歴史エッセイです。著者の視点から見た日本の歴史の様々なエピソードについて、それぞれ短い文章で語られています。「ふーん。」と思いながらどんどん読み進めてしまう1冊です。
914.6 シノ 一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い 篠田桃紅 幻冬舎 百歳を超えてなお、精力的に制作活動を続ける大正生まれの画家篠田桃紅。「百歳はこの世の治外法権。」「自らに由れば、人生は最後まで、自分のものにできる。」「頼らずに、自分の目で見る。」などなど心を打つ言葉がちりばめられた一冊です。
B 953.7 サン 夜間飛行 サン=テグジュペリ/著 二木麻里/訳 光文社(光文社古典新訳文庫) 冒険家、三浦雄一郎さんが南米大陸の最高峰アコンカグアの登頂に挑戦するというニュースの最中、ご自宅とおぼしき書斎が画面に映っていた。本棚に収まる文庫コレクションの中にサン=テグジュペリがあるかどうか確認できなかったが、私の頭の中に瞬間的にこのタイトルが思いつく。アルゼンチンを舞台に夜間郵便飛行に挑む男たちの話である。今回はとっても読みやすい二木麻里さんの新訳をおすすめします。