ボイスキュー2020年9月

ボイスキュー

ボイスキュー2020年9月

企画展示の中から資料を紹介します。
1つ目はYA展示「今、本で見る100」です。(11月23日まで展示) 
人生100年時代といわれる今、若い世代にこそ見てもらいたい、図書館の本で知ることのできる、人生、読書、思考、時代などの本を100をキーワードに集めました。
その中から1冊紹介します。

日野原重明 100歳

100歳で現役の医師だった日野原先生の99歳の誕生パーティから1年間にわたる取材を重ね、ご親族や関係者へのインタビューも併せて構成された本です。先生はこの本を制作するにあたり、自身が100年の間に出会った様々な事件や人々、多くの患者さんから何を学び、感じたのかをできるだけ率直に伝えたかったそうです。また、本を次々と出版し、年間100回を超える講演を行う先生も、若いころは内気で、自分の気持ちを表現することは遠慮していたとのことです。1年1年の積み重ねが、5年、10年となり、やがて素晴らしい100歳を迎えられるといいですね。



2つ目は一般企画展示「がんを知る~共に生き、支え合うために~」です。(10月29日まで展示)
がんは、日本人の2人に1人がかかる身近な病気です。9月は、がん予防に対する意識啓発を目的として「がん征圧月間」とされています。図書館では、がんに関する情報や闘病記の紹介など、関連資料を展示しています。その中から1冊紹介します。

がんになって見つけたことーつらいことばかりじゃない!“キャンサーギフト”を生きる人たちー

がんと診断されて治療中、あるいは治療後の人々のことを「がんサバイバー」と言います。がんの宣告を受けると多くの方が、自分自身の病気と向き合う中で、孤独感と疎外感に襲われるようです。この本で紹介されているのは、12人のがんサバイバーの生き方です。がんと一言で言っても、性別や立場や家族などで、向き合う姿は全て異なります。ただ共通して大切なのは、同じような悩みを持つ仲間との助け合いと、あることを成し遂げたいという生きることへの使命感を持つことだと教えてくれる1冊です。