ボイスキュー2019年7月

ボイスキュー

ボイスキュー2019年7月

今月末には、夏休みも始まります。課題図書の貸出も増えてきました。
一般図書のコーナーでは「オトナの課題図書」と題して、特設展示も始まっていますが、今月は大人にも読んでほしい子どもの本を新着資料から、ご紹介します。

ぬけ穴の首-西鶴の諸国ばなし-

江戸時代の作家・井原西鶴の作品が子ども向けに読みやすく書かれてあります。財産争いをめぐる悲喜劇「牛と刀」、夜の芝居小屋で起きる怪談「真夜中の舞台」など、世の姿を鋭く描き出した全7編を収録。最近は、高齢者の方が昔を懐かしんで児童図書を読まれることがとても多くなったように感じます。古典などは大人にも大変わかりやすいので、ぜひ一度お手に取っていただけたらと思います。

文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 厠

10代を対象にしたアンソロジー。総ての漢字にルビがふられ、難解な言葉には詳しい注釈と鑑賞の手引きを添えてあり、古今の文豪たちが手がけた怪談を通じて、日本語と日本文学の魅力に親しめるシリーズです。今回は「厠」をテーマに、谷崎潤一郎「厠のいろいろ」、大坪砂男「天狗」などを収録してあります。泉鏡花や吉行淳之介など、多種多様な作家の作品に触れることができます。