ボイスキュー2022年2月
ボイスキュー
ボイスキュー2022年2月
1月19日に第166回芥川賞、直木賞が発表されました。芥川賞は正式には芥川龍之介賞といい通常優れた純文学を書いた新人に与えられる文学賞です。
直木賞は直木三十五賞といい、通常無名・新人または中堅作家による大衆小説に与えられる文学賞です。
今回の受賞作は次のとおりです。直木賞は2作品が受賞しました。
ブラックボックス
芥川賞受賞作。主人公である20代後半のサクマは、自衛隊を退職後、職を転々とし、今はメッセンジャー(自転車便の配達員)をしています。自分の中の怒りの爆発を抑えることができず、その都度、職と居所を変えている過去があります。主人公サクマを通して、現代を生きる誰もが否応なく抱く感情、(焦燥感、無力感、暴力的衝動など)を、余さず描き出しています。
塞王の楯
直木賞受賞作。絶対に破られない石垣を造ろうとする石工の匡(きょう)介(すけ)。しかし、そこに立ちふさがるのは、どんな城も落とす彦九郎(げんくろう)の砲。お互いにそれを造れば戦をなくせると思っています。ぶつかり合う矛盾した思い。大津城を舞台に、信念をかけた職人の対決が幕を開けます。
黒牢城-Arioka Citadel case-
直木賞受賞作。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立てこもった荒木村重は難事件に翻弄されます。村重は、織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めます。事件の裏には何が潜むのか-。巨大な密室、二人の探偵、4つの事件がからむ戦国ミステリーです。